国内ダンス留学@神戸 とは
プロのダンサーや振付家、制作者を志望する人を対象に、2022年7月末から2023年3月までの8ヶ月間、神戸・新長田の劇場を拠点にして、座学・実技を通して徹底してダンスに取り組むプログラム。
3つのコースと内容
振付家
コース
“振付”の様々な方法や思考を講座やクリエーション現場で学ぶこと、舞台鑑賞と分析、そして、トライ&エラーの実践を重ねながらダンスの作品づくりを行います。また、歴史や社会/地域について知見を掘り下げ、“振付”の発想や思考の幅を拡げ身体表現の可能性を追求します。同時に、長く芸術活動を展開するためのセルフマネジメントや照明・音響・舞台のイロハを学びます。
ダンサー
コース
公演やワークショップを通してダンサーとしてのスキル・表現力を磨き、ムーブメントの可能性を切り開くこと、そして振付を読み解く力をつけることを目的とします。また、日常的に身体を探求し、練磨し続けることを通して、ダンサーには必須である身体のコンディションを調整するための自らの方法を見つけることを目指します。
制作者
コース
短期コース(7月末〜9月)
長期コース(7月末〜3月)
舞台芸術等の活動現場にて共に思考し実践を伴いながら制作のスキルアップを目指します。短期コースでは、入門編としてアートマネジメントの基礎を学び、公演現場に立ち合います。長期コースでは、企画・制作の段階的な実践を経て、最終の「成果上演」を制作します。
プログラムの特徴
1.
おどる
● ダンサーコース
午前中は、ダンサーとしての身体づくりをベースとし、作品を踊るためのテクニックやメソッドを積み上げ自身の身体とじっくりと向き合います。「Newcomer/Showcase」では3組の振付家の代表作(振付)に挑戦し、「成果上演」ではダンサーとして出演します。
2.
つくる
● 振付家コース
ダンス作品の軸となる“身体”に徹底的に向き合い、「つくる」「発表する」「壊す」を繰り返しながら、作品をつくる(振り付ける)力を鍛えます。「Newcomer/Showcase」では、現場で振付家の手法を学び、「成果上演」では、自身の作品を制作し発表します。
3.
まなぶ
● 振付家コース
● ダンサーコース
● 制作者コース
※各コース必修は異なる
国内外の第一線で活躍する講師陣による講座やワークショップを通して、踊る・つくる上演するための知識や技術、手法を学び、表現の発想や思考を拡げます。また、各自のふりかえりとは別に、交代制で各講座の記録をとり、参加者でシェアできる記録ノートを作成します。
4.
企画する
● 振付家コース
● 制作者コース
企画書や予算書の書き方、広報など舞台芸術等の企画・制作を行うための基本的なスキルを8ヶ月通して身につけます。また、ミニイベントの企画、その他ダンスボックスの複数の現場を横断しながら思考・実践を繰り返します。
5.
作品を見る
● 振付家コース
● ダンサーコース
期間中にダンスボックスや関西近郊で上演される舞台作品等を鑑賞し、作品・表現についてのディスカッションを参加者同士で行います。多様な作品/表現に出会うと同時に客観的に作品を観る・分析する力を養います。豊岡演劇祭、KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭での上演プログラムなどを予定。
6.
地域と交流する
● 振付家コース
● ダンサーコース
● 制作者コース
8ヶ月間の生活と活動の拠点となる“新長田”の様々な場所を訪問し、地域で精力的に活動する方々に出会います。世代・国籍・専門分野を超えた多種多様な人たちとの交流は、自身の表現の幅を広げることができる絶好の機会です。
※ 各コース、必修以外の他コースの講座を受講することができます(要申込)。
ただし、「5.作品を見る」に関しては、制作者コースは自費で参加。
プログラムの流れ
2022年
7月末
オリエンテーション
8ヶ月間のカリキュラムに取り組む前のオリエンテーションを兼ね、全コース共通の制作講座を行います。また、生活と活動の拠点となる“新長田”の様々な場所を訪問し、地域で活動する方々に出会います。
(全コース共通)
8月
~11月
座学・ワークショップ
国内外の第一線で活躍する講師陣による座学やワークショップを通して、踊る・つくるための知識や技術、手法を学び、表現の発想や思考を拡げます。 (振付理論と実践、舞踊史、ダンステクニック、演劇、映像、現代アート、制作講座、テクニカル講座など) ※参加者は、必修以外の他コースの講座も受講可能。
(各コース必修講座は異なります)
8月
~12月
Newcomer/Showcase#1-3
〈寺田みさこ〉〈モノクロームサーカス〉〈森下真樹〉の3組の振付家のレパートリー(振付)にダンサー及び演出助手等として取り組み、公演発表の場を設けます。事前のワークショップ・オーディションで出演者が決まります。
(全コース共通)
2023年
1月
~3月
成果上演
参加者が主体となり作品・公演を制作し、8ヶ月の集大成となる最終公演を行います。作品制作のプロセスを継続的に見ながら、数多くの豊かなトライ&エラーができる場をナビゲーションします。
(全コース共通)
通年
ダンストレーニング
ダンサーとしての身体づくりをベースとし、作品を踊るためのテクニックやメソッドを積み上げ自身の身体とじっくりと向き合います。 (Newcomer/Showcase振付家によるテクニック・メソッドクラス、GAGAベースクラス、ヨガ、合気道など) ※振付家コースの参加者も受講可能。
(ダンサーコース必修)
通年
公演鑑賞
期間中にダンスボックスや関西近郊で上演される舞台作品等を鑑賞し、作品・表現についてのディスカッションや分析を参加者同士で行います。
(振付家・ダンサーコース必修)
国内ダンス留学@神戸 修了者の活動
1期ダンサーコース修了
ダンサー
中間アヤカ
Photo:beaborgers
「フリーウェイ・ダンス」 Photo:Junpei Iwamoto
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中間アヤカ&コレオグラフィ『フリーウェイ・ダンス』(2019-)
ArtTheater dB Kobe、TPAM国際舞台芸術ミーティングin横浜、KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭、 KUNSTENFESTIVALDESARTS(ブリュッセル)、Berliner Festspiele(ベルリン)、Pompidou Center(パリ)、2023年春 アメリカツアーを予定
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チェルフィッチュ『三月の5日間』リクリエーション 出演(2017-2019)
KAAT神奈川芸術劇場、中間劇場(北京)、穂の国とよはし芸術劇場PLAT、ロームシアター京都、四国学院大学ノトススタジオ、愛知県芸術劇場、長野市芸術館、山口芸術情報センターYCAM、KUNSTENFESTIVALDESARTS(ブリュッセル)、ALKANTARA FESTIBAL(リスボン)、théâtre Garonne(トゥールーズ)、Festival d'Automne à Paris(パリ)、Sesc Bom Retiro(サンパウロ)、FFT Düsseldorf Juta(デュッセルドルフ)、Künstlerhaus Mousonturm(フランクフルト)、Wiener Festwochen(ウィーン)
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足立智美×contact Gonzo『てすらんばしり』出演(2016)
KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭
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『The Greatest Show On Earth』contact Gonzoのメンバーとして出演(2016)
Kampnagel(ハンブルグ)、Frankfurt LAB(フランクフルト)、Sophiensaele(ベルリン)、Nanterre-Amandiers(パリ)、Kammerspiele(ミュンヘン)
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SePT独舞vol.22 黒沢美香ソロダンス特集「この島でうまれたひと」より『6:30 AM -第二のバリエーション-』出演(2015)
世田谷パブリックシアター シアタートラム
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U.S./Japan Connection Artist(2019)
Links Hall(シカゴ)にて滞在制作、ワークショップ開催、Bridge Dance Festival 出演
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DANCE BOX × Paradance Platform(2023)
インドネシアでの滞在制作を予定
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ロームシアター京都×京都市文化会館5館連携事業「シアターデビュー!」促進プログラム『およげ!ショピニアーナ』構成・出演 京都市内5ヶ所で上演予定(2022)
1期振付家コース修了
木村玲奈
振付家・ダンサー
「6steps」Photo:小泉うめ
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振付作品『どこかで生まれて、どこかで暮らす。』(2012-/神戸、青森、横浜、東京、城崎、香港、豊橋、別府 上田)
滞在制作・上演等を実施
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公益財団法人セゾン文化財団 セゾンフェローI (2019-2020)
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振付作品『接点』(2019/京都)
振付・指示書を異なるダンスルーツを持つ様々な年代のダンサーに渡し上演 ゲストダンサー:児玉北斗、斉藤綾子、坂本公成、敷地理、雪雄子/ 助成:公益財団法人セゾン文化財団) https://settenset10.wordpress.com
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『糸口』という場・拠点を構え、土地や社会と緩やかに繋がりながらダンス・ダンス作品の概念を問い、発表だけにとどまらない実験と交流の場を運営 (2020-/東京郊外)
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『6steps〜6段の階段から生まれるダンス』(2022年/東京)
ダンサー・WEBエンジニア・観察者・美術家・舞台制作者と共に6stepsという団体を立ち上げ活動
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 【スタートアップ助成】 https://6steps.net
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[アーティスト・イン・レジデンス]
城崎国際アートセンター2014年度下半期レジデンス(2015/豊岡)、Art Camp Tango (2016- 2017/京丹後)、Critical Path Development Program REINA KIMURA AND ANNA KURODA タスマニア (Tasdance)・シドニー(Critical Path) レジデンス: BLACK AND SILVER (2017)、プライベートレジデンスプロジェクト in 長野 (2018-/中野)、穂の国とよはし芸術劇場 PLAT アートによる魅力発信事業「ダンス・レジデンス」~豊橋アーティスト・イン・レジデンス (2018-/豊橋)、自主滞在制作・公演等を企画・実施 助成:公益財団法人セゾン文化財団(2020/別府)、犀の角 滞在制作・公演 企画制作:(一社)シアター&アーツうえだ、藤澤智徳[ミッドナイトダンス講] (2022/上田)
3期制作者コース修了
藤澤智徳
長野県文化振興事業団
アーツカウンシル推進室
コーディネーター
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第1回目の『下町芸術祭』に事務局員として参加(2016/神戸)
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「踊りに行くぜII」神戸Cプログラム 中間アヤカ作品『月月火水木金金』に研究員として参加(2017/神戸)
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(株)梅田芸術劇場に就職。劇場営業部などにてチケット票券など経験(2016~2018/大阪)
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ダンスショーケース『ダンスの天地』の立ち上げに参加。Vol.01,vol.02の制作を担当(2018/神戸)
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ダンサー・振付家の木村玲奈とともに長野の実家にて『プライベート・レジデンス』プログラムを実施。現在にいたるまで断続的に継続中。(長野/2018~)
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長野県にUターンし、(一財)長野県文化振興事業団に就職。芸術文化推進室に配属となり、長野県芸術監督団事業(串田和美監督事業)『月夜のファウスト』『そよ風と魔女たちとマクベスと』の制作を担当。(2019~2020/長野)
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中間アヤカ&コレオグラフィ『フリーウェイ ・ダンス』にドラマトゥルクとして参加。本作はArtTheater dB Kobeにて初演後、TPAM国際舞台芸術ミーティングin横浜などにて再演を重ねる。(2019神戸/2020横浜)
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長野県芸術監督団事業(津村卓監督事業)『NAGANO ORGANIC AIR』の制作を担当。平原慎太郎、森下真樹、武井琴、...1[アマリイチ]などのダンサー/振付家を長野県に招聘し、滞在制作を実施。(2021/長野)
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木村玲奈ダンス作品『どこかで生まれて、どこかで暮らす。上田にて』にて企画制作およびファンドレイズを担当。(2022/長野)
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2022年4月1日付にて(一財)長野県文化振興事業団 アーツカウンシル推進室に異動。