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《国内ダンス留学@神戸とは?》

2016年8月から2017年3月までの8ヵ月間、プロのダンサー・振付家として活動していくことを志す人を対象に、劇場を拠点に、徹底してダンスに取り組むプログラムです。今年度〈第5期〉は、これまでのプログラムを更新、”踊ること”をプログラムの起点にし、国内外の第一線で活躍しているアーティストの創作の現場を、本番までの流れを通して経験することをプログラムの軸に据えました。多様なアプローチを持った8名の振付家による公演に取り組み、最後の公演「成果上演」では5期生が作品を制作し発表しました。

《NEWCOMER/SHOWCASEのこれまで》

Photo by Junpei Iwamoto

国内ダンス留学@神戸5期生のNewcomer/Showcaseは#1平原慎太郎『Four Pieces For You』から始動。平原の旧作4作品を織り交ぜながら、群舞の多様なアンサンブルを軸にユニゾンやコンタクトを用いたデュオやトリオ等で構成された。「多様性を持つためにまずはしっかりとした根をはる」#2 山崎広太『ダンスは日常生活ダ!シリーズ第一弾』では、パブリック/街で考察・試行された身体を劇場のなかに持ち込みながら、同時多発的にいろんな要素を劇場のあちこちで発生させた。「未来に向けて、もっと人間の生態に必然なものとしてのダンスを改めて見直す必要がある」#3黒田育世『ペンダントイヴ』は、2007年に初演された作品を、BATIKメンバー+WS選抜メンバー+五期生の混合でダブルキャストにて上演。「踊りと生、踊りと世の中の遥かな繋がり、そして踊りそのものの力の、化身であってほしいと願っております」 #4黒沢美香『ロンリーウーマン』は、“ダンサーは立ったその場所を動いてはならない”をルールに、等間隔に横に並んだ3名のダンサーが、30分間の完全即興を行う。「シンプルで大胆な構造なので、一番ちっちゃい所に立ちながら、自分が最大になる」#5井手茂太『お祝いパフォーマンス』は、dBの20年間の歴史を6時間に再現したパーティー:dB20周年企画《The PARTY –Can’t Stop the Dance》で上演された。「「そんな隙間でも踊ってしまうのか!」というくらいの隙間のサクセスストーリーみたいなものが見えれば」#6寺田みさこ『transition』は、シンプルなモチーフを元に五期生各々がつくったソロのパートを鏤め、即興のパートを組み込んだ。「踊り続けるためには、寧ろ不器用な身体とのつき合い方を見つけることが大事かもしれないと思います」 #7余越保子『舞踊展覧会』は、五期生から3名が余越と共同振付で、16名のダンサーを振り付けた。「ダンサーも振付家も、リアルにそのうまくいかない経験を踏んでいく現場が大切だと思います」 #8キム・ジェドク『Darkness Pommba』は、韓国の伝統的な「プンバ(乞食歌)」を再解釈した作品である。新たに振付の更新を行いながら、新長田在住の音楽家パクウォンとの共同作業を経ての上演となる。そして、最後の成果上演では5期生が話し合いを重ね、池上たっくんの振付による作品上演となった。

(※文中の「」内は、当日パンフレットやインタビューで掲載された振付家の言葉を引用。)

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