★ずうずうしい女
新長田には丸五市場というアジアの雰囲気を漂わせる市場があります。
夜(20:30くらい)はこんな感じ。
写真はあたり一面シャッターですが、お昼は結構お店が空いています。
新長田の中でも群を抜いて怪しさ抜群のスポット。
最近そこの惣菜屋さんに買い物へ行くのですが、この日もお邪魔して、大好きなまろやかクリーミーポテトサラダを購入。
すると、たまたまおっちゃんが店頭に出すお寿司を作っていてたのです。それを見たわたしは、目の前で魚をさばいたり、シャリをにぎるその姿に感動したのか、
「今おっちゃんが握ったお寿司、今ここで食べたくなりました。今。握ってくれませんか？」
思わず言葉をもらしていました。
なんて図々しい娘なのでしょう。と内心思いながらも、もう口に出ちゃったものはしょうがありません。
わたしは、今この瞬間におっちゃんが握ったお寿司を食べたい！と思ってしまったのです。
おっちゃんは快く「いいよ〜」と言って、お寿司を握る体勢に。
ここからおっちゃんのNIGIRIライブがスタート。
チョチョイノチョイっと軽快な身のこなしで、目の前で穴子一貫をにぎってくれました。 おっちゃんは、まな板の上にお皿を出し、醤油の付け方をレクチャー。そんな食べる前のおもてなしをしてくれて、
「いただきまーす！！！」
それはそれは美味しく頂戴いたしました。
出来上がった瞬間に食べるのその味は格別！スペシャル感が半端なかったです。
わたしがチップをおいて、行こうとすると、
おっちゃん：「そんなに値段しないよ〜」
わたし：「じゃあ貯金で！」
おっちゃん：「おう。じゃあまたな。」
そんな会話をしながら、お別れをして、わたしは気持よく自転車で家路に向かうのでした。
こんなにワクワクするのってやっぱり直のやりとりだからだと思う！
だってスーパ—で売られているパックに入ったお寿司みてもなかなかぞわっとする人っていないでしょう？
その場、その瞬間、で起こる出来事だからこそ、感動を生み出す。
わたしが思わず発してしまった一言から、「う〜〜〜」と唸ってしまうくらいの最高のお召し上がり方に触れることができた。
わたしも、自分の踊っているいる姿に「ぅぅううう〜〜〜〜！！！！」と唸らせるようなそんなダンスをしたい。
今回のおっちゃんのように、相手が多少図々しくあっても「いいよ〜」と快く受け入れられるような、器の広いダンスをしてみたいものだ。＝どんな状況でも応対する身体であるということ
舞台の上だけでなくても、”LIVE”は身近なところに存在する。
それに気づくか気づかないかで表現の幅が変わってくるような気がする。
現在成果上演の稽古が行われているが、その中で、どんな些細なことでも、自分の身体に起こった変化や、その時感じたことを流さずに、ちゃんと噛み締めて、大切にしていきたいと思いました。
おっちゃん、素晴らしき感動と気づきをどうもありがとう。
▲▼▲▼押田ゆき▼▲▼▲
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